今年初の寒波襲来で一安心!?

ようやく大雪が降って、多くのスキー場関係者の方々が一安心されていると思います。でも、1月連休までのマイナス分を取り戻せないのが、自然相手のスキー商売のしんどい所ですね・・・。

青森などでも、積雪が0の正月から、一転して大寒波で大雪に見舞われている様ですね。週末にかけて、もっと大変な事態になるとか・・・

連休明けから北日本に強い寒気が南下していますが、この寒気はさらに強まりながら週末に日本列島へ南下する予想です。
14日(土)午前9時の上空の寒気の予想をみると、少し見づらいのですが、500hPa(上空約5000m)で-42℃以下の強烈な寒気が北陸~北日本をスッポリと覆う予想です。
これは今の時期(一年で最も寒い時期)の平年値より10℃以上も低く、まさに大寒波とも呼べる非常に強いものです。
気象庁が上空の寒気の観測を行っており、寒波到来の一番の目安ともされる石川県輪島上空の14日(土)午前9時の予想では-42.8℃と計算されており、これは平均すると数年に1度あるかないかと言えるほどの寒気です。
一般に-36℃以下になると日本海側で大雪となることが多く、特に-40℃以下ともなると、山沿いを中心に1日で50センチ~100センチ以上の記録的な大雪(ドカ雪)に見舞われることが多々あります。

先日の記事では、雪不足でも独り勝ちのスキー場がある事をご紹介しました。この独り勝ちには、かなりの企業努力をされていることがよくわかります。さて、今回は、雪不足スキー人個の激減の中でも勝ち残っていく術(シニアスキー)について、考察していきたいと思います。

現状のスキー場経営は・・・

バブル崩壊後、長野オリンピック終了後、スキー人口は減少の一途です。さらに、天下の大地主=国土計画(西武鉄道グループ)さんのスキー場経営の縮小でも明らかです。人で賑わったスキー場の姿はほとんど見かけません。一部外国人で賑わっているところがあるくらいです。

そこで、何とか努力して生き残ってきたスキー場の多くの皆さんが新しい戦略として打ち出してきたことが幾つかあります。

  1. 若者に人気のスノーボードなどを取り入れる。ゲレンデをスノーボードに対応する。パークなどの充実。
  2. 外国人の集客に力を入れる。
  3. バックカントリースキーの集客に力を入れる。
  4. モーグルスキーやフリースキーの集客に力を入れる。
  5. 昔ながらの修学旅行やスキー研修教室に力を入れる。
  6. 子供のスキー教室やファミリーの集客に力を入れている。
  7. 競技スキー専門に特化

上記ぐらいの、パターンで色々考えておられるようです。それぞれについて、簡単説明と考察を加えたいと思います。そして、そこから、シニアスキーについて、少し考察や提案をして行きたいと思います。

①若者に人気のスノーボードやフリースキーなどを取り入れパークなどを充実させるパターン。

スノーボードの低迷!?

スノーボードなどを取り入れパークなどを充実させて、若者を集客しようと言う戦略。一時は、そこそこ集客出来たようですが、今は、スキー同様に、スノーボードを始める人がかなり減っている様です。

色々、施策をとっても回復しないのは、原因が色々語られているようですね。
スノーボードのイメージ➡危険、遠い、面倒くさい、高くつく、イマイチ品が無い、他に遊ぶものが一杯ある。こんなことがよく語られています。

オリンピックを前に水をさす不祥事
ここへきて、日本のトップ選手の不祥事が輪をかけています。来年の韓国で行われるピョンチャン(平昌)オリンピックで、メダルが来たされるほどの選手ばかりです。

オリンピックで、メダルを獲れば、『人気に火が付くかも』と言うのは、幻想になりそうですね。夏のオリンピック種目で、そんなに複数の選手がそんなことに手を染めると言うのはちょっと考えにくいですね。もちろん、スキー、スケートでも考えにくい。やはり、海外で練習し、活躍する選手が多いスノーボードと言うスポーツは、特殊事情があると考えるしかありません。

スノーボードの集客が減ると、スノーボードのパークなどを充実させるには、パークなどの設備を維持するための費用が相当かかるようなので、これを、賄うのがきつくなってきます。さらに、スノーボードのパークなどを充実させるとスキーヤーや、ファミリー層、シニア層を失ってしまう事になります。

スノーボードからフリースキーに若者が流れる?

フリースキーは、よく比べられるフリースタイルスキーより、もっと、難しいと言われています。道具も、異なるのでスキーの用具メーカーにとっては目新しいもののとして市場を拡大させたいところですが、どうもマニアだけに終わりそうです。

②外国人の集客に力を入れる。

ニセコや白馬は勝ち組

2000-2005年以降ですが、オーストラリアの方々が、夏休み(南半球なので四季は反対)に有名スキー場に大挙してスキーに来ています。ただ、元々は、長期間の休暇を楽しむ事の出来るセレブな皆さん。それなりに、ホテルの設備が充実しているところで、しかもゲレンデもパウダースノーを求めてやった来るので、日本でも限られたスキー場に集中しています。まずは、北海道のニセコスキー場で火が付き、次は、長野県ンの白馬界隈。主に八方尾根や、五竜とおみあたりが人気のゲレンデ。ニセコスキー場は、外国人に人気のバックカントリーのメッカでもあります。

ニセコや、白馬には、それなりに大きなオーストラリア人のコミュニティが出来上がっています。ちょうど彼らは、バブル崩壊後のホテルやペンションを格安で買収して専門の宿にまでしています。

彼らは、基本的に長期滞在(2-3週間はザラ)で重たいスキーなどは自前ではなく、レンタルがメイン。しかも、日本人のレンタルと違い、高級品を借りてくれるので、業者の方々も有難い話です。

スキー学校も、入る方が多いのですが、日本のスクールは、英語が出来ないとビビってしまうのか、外国人専用のスクールは、経営者まで外国人で、もちろんインストラクターもほとんどが外国人。

こんなスクールに、圧倒されている現状があります。➡もったいないですねー・・・・せっかく、日本に来てるのだから、片言で良いから、日本人のインストラクターとコミュニケーションを取れば良い思いで作りになると思いますよ。

野沢温泉の人気にも注目

そういう中では、ここ数年は、長野県の野沢温泉スキー場は、外国人にも人気が出ているようです。ひなびた、昔ながらの旅館がほとんどですが、内湯ではなく、外湯に出かけるとか、そういった風情を求める外国人に受け入れられているようです。

とにかく、外国の方々は、情報収集に長けているので、雪不足とか、には敏感なので、雪が安定している北海道に流れる可能背は今後も多いと思います。面白い日本独自のコンテンツとか、そういうものをうまくPRする努力は必要です。

③バックカントリースキーの集客に力を入れる。

実は、ニセコの場合はバックカントリースキーと呼ばれるもので人気が出ました。ニセコなどはコース外を滑る場合のに、登山届を出させたりして細かくケアしたり、危険なところには、行かせない様な工夫もされているようです。ニセコなど主に北海道のスキー場は、森林限界を超えた所(木が生えてない)を簡単に滑ることが出来るのが魅力でもあります。

バックカントリースキー
スキー場は基本的に私有地としてスキー場経営者の管理下に置かれますが、バックカントリースキーでは、基本的にスキー場から外れた所を滑って楽しむ事になります。

簡単な方法は、リフトで山の上まで登り、あとは徒歩で登っていくことになります。そこからは、スキー場の土地ではなく、国立公園の中だったりするわけです。基本的には、登山の装備もいるでしょうし、特に雪崩対策の装備は必須です。

その魅力は、だれも滑ってない所(他人のシュプールがない)を滑る快感を味わうことが出来ます。わざわざ、オーストラリアやニュージーランドからこのために訪れる方が多いのです。

バックカントリースキー

厳密には、ゲレンデのコース外をすべるものは、タダのコース外滑走です。よくリフトなどに乗っていて見かけるのは、ほとんどがコース外滑走です。この場合、パトロールの人に見つかったらリフト券を没収されたりします。

白馬あたりでも、外国人の方や、日本人の方がバックカントリースキー愛好者が勝手に山を登って滑ったりコース外を滑ると言う事も多く見られます。木は生えてます。

ただ、スキー場にとっては、バックカントリースキーする人が繰り返しリフトを使ってくれるわけでもなく、食事もレストランなどを使ってくれないとメリットは少なくなります。反対に、コース外を滑る事でパトロールの方々の手間が増えるだけでメリットもありません。

コース外滑走は、スキーヤー自身の自己責任になるのですが、中々そういうわけには行きません。外国人の場合、宿泊者はそれなりにいるわけです。

バックカントリースキーで、活性化するの?

スキーの用具メーカーにとっては、バックカントリースキーが売れるのでありがたい事かも知れませんが、それでは、本当に小さなマーケットでしかありません。みんなが、バックカントリースキーをやるとは、考えられませんし、本州などでは、場所も限られます。

やはり、ビジネスとして考えた場合は、一部のスキー場を除いて何とかゲレンデスキーヤーを掘り起こす方が得策です。

④フリースタイルスキー(モーグルスキー)やフリースキーの集客に力を入れる。

フリースタイルスキー(モーグルスキー)も、盛り上がってません。一部のマニアの方だけが、やっておられるようですが大会の参加者も激減しているようです。上村愛子選手などの活躍もあったのに残念です。ゲレンデもモーグル専用コースを設けているスキー場も年々減っています。

ピョンチャン(平昌)オリンピックで、誰が代表になるのか?とか言う事も話題にもなりません。そもそもワールドカップの話題もメディアで報道されていません。

一応、日本のフリースタイルスキー(モーグルスキー)の、メッカと言うか常設コースは白馬佐野坂スキー場が有名です。

⑤昔ながらの修学旅行やスキー研修教室に力を入れる。

この修学旅行でスキーと言うのは、スキービジネスの中でもかれこれ30年以上続いてきた、スキービジネスの最高峰です。スキー場関係者にとっては、これが最大の収益の柱である所も多いはずです。

スキー修学旅行は、学校、旅行社、スキー場関係(スキーレンタル、ブーツレンタル、ウエアーレンタル、ホテルの宿泊と食事、スキー学校、リフト会社)全てが、非常に大型のビジネスになっています。

学校の先生達にとっても、子供たちがスキーをすると疲れて、夜は大人しくなって非常に管理が楽です。また、子供達にも人気があるので、外せないのです。

あとは、子供たちの評判が良いにも関わらず、大人になったら、スキーやスノーボードをしない現実があると言うのは何故かと言う事をよく考える必要がありそうです。

⑥子供のスキー教室やファミリーの集客に力を入れている。

何故か、スノーボーダーの皆さんも、圧倒的にご自分の子供さんには、スノーボードではなく、スキーをさせるみたいですね。
今、ジュニアの道具やウエアーは、スキー専門店でも割と好調に売れている現状があります。大都市圏から比較的近い(日帰り圏内)スキー場は、ファミリーに人気があります。もちろん、日帰りスキー場は、スノーぼーだいにも人気があります。この場合、完全に、ファミリー狙いなのか、スノーボーダーを狙うのかを明確に分けていくのが無難です。

ファミリー狙いなら、例えば、幼稚園の送迎バスのように、土日に運航して集客に成功しているスキー場もあるようです。

個人的には、ITを駆使して見たらどうでしょう。例えばLINE@で友だちを増やして、リピート促進を図るなど色々検討すれば、集客の固定化リピート化につながると考えます。

⑦競技スキー専門に特化

これは、競技出身の選手たちが指導者として、ごく少数の競技スキー(アルペンスキー)に熱心な家族を、集めて指導するパターンです。いまだに、有名な選手は生徒さんが集まるようですが、大きな話ではありません。

シニアスキーに必要な事!

長くなりましたが、これからが本題です。前章で、取り上げたどれもこれも、現状、大きくはスキービジネスの活性化には繋がっていません。また、シニアスキーには、それ程力が注がれていません。

数年前からシニアにはスキーは、人気?小さなブーム?

さて、何年も前からシニアにはスキーが人気と言う話はチラホラですが聞くことがあると思います。小さなブームになっていると言うか、結構ハマっていらっしゃる方がおられます。スキー場にとっても、上手く取り込めたら活性出来るはずです。

スキーをするシニアは?

普通のシニアと言われる年齢よりは、ターゲットははるかに高い年齢層です。シニアと言っても、ハッキリ言って、60歳以上(おじいちゃんおばあちゃん)がターゲットと考えた方が良いと思います。80歳になっても出来ますし、現役の方も多くいらっしゃいます。

実際、潜在的にやってみたいと言う方は多いとは思われます。しかし、このまま何もしないと、シニアの小さなスキーブームは、大きく成長しないでシボんでしまうかも知れません。

シニアがスキーを始めるの(きっかけ)は

  1. お金に余裕が出来た。
  2. 時間が一杯ある=暇
  3. 若いころ出来なかったスキーをやってみたい
  4. 昔取った杵柄タイプ

もちろん、若いころにやっていたと言う方が多いのですが、子育てなどで中断していて、再開するパターンが多く見られます。しかし、70歳超えたような年齢の方でも、全くの初めてとして挑戦される方もいらっしゃいます。

シニアならではの問題点

  1. トイレがとにかく近い。
  2. 間違いが多い。忘れる(自分のスキーやブーツがわからなくなる。)
  3. 無理をする。やせ我慢。
  4. 反対に、ものすごく怖がる。
  5. とにかくコブやアイスバーンが苦手。
  6. 急斜面が降りられない。
  7. 暴走しがち。
  8. 天候の急変への対処が出来ない。
  9. ゴンドラに乗るときや、リフトに乗るときは要注意!下手すれば、子供より危険です。

シニアスキーで求められる事(理想です)

今回は、基本的には、既存のスキー場に対するご提案です。これらが解決出来たら、シニアは、増えると思います。

  1. 上級者と言っても、実は、体力が落ちています。長距離を滑走する場合は、十分な休憩や暖を取ることが出来る場所やトイレが必須。
  2. ゲレンデ間の移動がスムーズに出来、リフトに乗るときの移動に体力を使わない様にする工夫が必要。
  3. 初心者向けには、かなり斜度の緩いゲレンデが必要です。
  4. シニアに対するリフトやゴンドラ係りの対応の改善。
  5. スキー学校には、シニア対応のマニュアルがあっても良いくらいです。
  6. とにかく、驚くほど体力が無かったり、動けない事が多いのでそれをサポートし理解出来る事。
  7. 宿泊施設は、段差を無くしたり、シニア対応の食事を提供する。

中級以下の方が多いので、とにかく、思っている以上に斜度が緩い所が必要です。スキー場が提供されているゲレンデマップで記載のある初級コースでも、一般シニア向けと考えたら中級コース並みのことが多いのが現状です。中級コースは、上級コースと考えた方が安全です。

スキー場関係者の方は、やはり、上級者の方や雪に慣れた方が多いので、かなり、レベルの感覚のギャップがあります。これは、絶対に変える必要があります。

また、一般的な迂回コースも、実は、ボーゲンが続くと足が持たないので、結構シニアの方々には辛いと思われます。

まとめ

シニアスキーヤーは、基本的には、リピート率が高いので、上記の様な対応が出来れば、定着してくれます。ただ、根本的な問題も多く、物理的には難しいとお考えの方もいらっしゃるかと思います。

しかし、例えば、リフトに乗ってもらう時も子供なら減速をさせたりしますが、シニアをケアするリフト係の方を見たことがありません。また、ゴンドラで良くあるのがスキー板をさすことが出来ないのです。特におばあちゃん(女性)などは、大変です。乗り場まで、重たいスキーを担いで歩くだけでもよれよれになっているので大変です。こんなの係りの人は見たら分かることなので丁寧にヘルプするだけです。

とにかく、ちょっと気づかいを皆さんが繰り返して行くだけでも違ってきます。評判は、すぐに伝わります。そこから、少しずつ、ハード部分の対応をして行けばかなり改善されていくはずです。

もっと、色んな、ネタはありますが、今回はここまでにさせていただきます。

スキー場の活性化にお悩みの方は、ぜひ、個別にご相談ください。出来る範囲で、ご協力致します。